「配慮が足りなかった」2000年10月07日 19時27分

 鳥取県西部地震で、県都市計画課課長の岡本正文氏が、被害報告期限を勝手に設定して市町村へ通知した問題への釈明の言。

 ここにも、『御立派な方』がいたんですね。己の事務処理を、早くしたいだけの思いで、このような通知をだしたんでしょうが、反発が出てくると、「配慮が足りなかった」と言われる。つまり、己の行為が法律にも決められていない、裁量権の拡大だという事の重要性よりも、相手の公務員の「心情」への配慮が足りなかったと、彼は、考えているわけです。

 こうした、『御立派な方』が、きっと、まだまだ、大勢いるのでしょうね。何が大切で、何を使命として、己が働き存在しているのか、まったくわかっていない。同じ公務員の心情を考慮さえすれば、何をしても問題ないとでも、思っているのでしょうか。「配慮」が足りていれば、己の事務処理上の権限を拡大してもいいのでしょうか。

 根本が、腐っているのでしょうね。被災者である県民と対面して、仕事をしていないから、このような身内だけへの考慮しか、考えられなくなっているのでしょうか。それとも、『御立派な方』とは、もともと、こういう発想しかない人々なんでしょうか。彼の配慮が市町村の担当者に納得されて、被害の実態が閉め切られてしまえば、困るのは被災県民なのです。ああ、情けない。