病院でのメール使用1999年05月28日 23時56分

 短期入院した。外部との連絡にメールを使ってみた。

 現状では、「出来る」という程度だった。ベットサイドに通信インフラがないので、ノートパソコンを持ち込んではみたものの、通信にはひと苦労があった。携帯電話やPHSの使用が禁止されている。医療機器の誤作動防止のためらしい。

 病棟各フロアーには「公衆電話」が設置されているが、ISDN電話は一部の階にしか設置されていなかった。小生のように移動できる患者なら、それも可能だろう。だが、移動困難な患者はどうするのだろう。メールを読んだり、書いたりはベッドサイドでも可能だが、肝心の送受信ができない。

 看護婦や付き添いに依頼して、送受信ができるだろうか。そのような知識を持った介護人がいるのだろうか。確かに、病室に回線を引き回せば、それを使った音声通信という問題が出てきてしまう。他の患者への迷惑を考えれば、難しいだろう。

 では、病院側で、ネットワークされた端末を設置すればいいだろうが、全員がメールを利用するわけでもない現状では、無駄な設備投資だろう。

 患者にとって、お見舞いは、時には苦痛になる。いちいちやってきた見舞い客に応対しなければならず、安静とは程遠い。見舞客は、大抵の場合、自分の時間でやってくるし、面会時間も規定されている。自由な時間というものは、患者にとって大切なものだが、それを削られるのは苦痛である。

 メールは便利である。今回もメールで「見舞い」や「激励」をもらった。中には、入院患者とメール交換したのは始めてだと感激していた友だちもいた。

 携帯電話やPHSによって、どこでもメールの送受ができるようになったが、実はそれは何もない空間でのことで、建物内、公共施設では、不可能なのである。医療機器に影響を与えるというなら、その医療機器どうしの干渉対策は出来ているのだろうか。通信機器、および医療機器メーカーには、このあたりを猛省していただきたい。