涼しい商売?2005年06月09日 09時45分

 内閣が音頭をとって「くーるびず」なる珍語を出してきました。これはいったい何度目の官製省エネルギー衣装でしょうか。今回のは首廻りが著しくみすぼらしく,とくに皺の目立つ(政治家や財界首脳に多い)老人が着ると,まことに貧相です。

 若者がこれを着こなすのは簡単でしょうが,その肝心の若者たちは街を見渡した限りでは背広にネクタイをびしっと決め込んでいます。「涼しい商売」を着ているのは老人ばかりです。

 そもそも日本の風土が生んだ夏の衣装を捨ててしまい,湿気の少ないカラッとした西洋の夏服を持ってきた明治政府以来の失政が,この「涼しい商売」にもしっかりと継承されているのは滑稽にさえ思えます。

 夏は着流しで仕事したらいいじゃないですか。甚平でも浴衣でもいいじゃないですか。日本の夏にあった和服をなぜ採用しないのか。結局は服飾業界への思惑と思われても仕方ないですね。

「涼しい商売」を量産するということは地球温暖化に拍車をかける結果になるのです。なぜなら,日本の洋服の大多数は支那で生産されているからです。いくら日本本土を省エネルギーにしたところで,大陸ではエネルギー消費が増えるばかり。。。もう阿呆としかいいようのない政策ですね。