1997年01月10日 09時57分

私が見ている緑と、あなたが見ている緑とは、同じではない。

本来、光には、色はないのです。
周波数の違いは光子のエネルギーの違いに過ぎない。
それが、視神経を刺激して、人間は「色」と認識している。
光の明暗は、光子の量の多少に過ぎない。
紫外線とか赤外線というのは、人間の感覚で言っているだけです。
光子のエネルギーを心の色に代える作業が絵画でしょうか。

白いとは、色々なエネルギーが均等に混ざった状態。
だから、白い世界とは、全てが存在しているが、区別のつかない世界です。
白い色を反射している物質は、表面が複雑な凹凸をしているために、さまざまなエネルギーが視神経を刺激し、それで、情報処理不能になった、脳が、「白く」なるのです。
「雪眼」ですね。
目が焼けるだけでなく、脳も焼けます。
だから、脳を更地にしたかったら、暗室に入ることです。
光のない世界です。
何かが存在しているが、決して見ることの出来ない世界です。

白紙とは、全ての存在を認めるという行為。
画家は、そこから、色を取り払っていく。
赤を塗る時、赤以外の色を消している。
塗る行為は、即ち、消す行為。

存在が、存在として認識できるのは、そこに情報を伝えるエネルギーが存在し、存在を認識したい「存在」が存在するから。
人が人を認識している存在とエネルギーは、何なのか。
脳裏に在る母は幻影なのか、実在していないものを見ているのか。
それとも全ての実在は、脳の情報処理が見せる仮想現実。。

あなたが感じている私と、私が感じているあなたは。。。

※甘い夢 http://www.ne.jp/asahi/home/kame/ja/e-life/index.htm